ITmedia 「コンテンツ投資」と「放映権買い」を勘違いするインフラ系放送事業者
一見正しい。でも根本的に違うと思います。
一般のテレビを見るときに、TBSで放送されている番組は、常に1つしかありません。ところが、ネット上の放送局は数十~数百のアーカイブ・ストリーミングコンテンツのどれかにランダムアクセスきます。先のTBSをネット上に置き換えるなら、常に1つのストリーミング放送を流しているだけサイトになりますが、こんなものにユーザーが魅力を感じるとは思えません。
つまり、ネット上の「放送事業者」とリアルの「放送事業者」を比較するときに、一般の民間放送局を比較の対象として考えることは意味がなく、スカパーやケーブルテレビ局のような「放送事業者」と比較するべきものなのです。
さて、そう考えると、この西正氏の言っていることは、「スカパーは他のソースから放送権を買わずに自社で制作しろ」と言っているのと同義。そんなの無理です。いくつかのチャンネルはできるかもしれませんが、数十のチャンネルを制作するのは事実上不可能です。
言葉が似ているとか、表面的な意味にとらわれず、もう少し自分の頭で考えてほしいものですね。
ちなみに、「インフラ系放送事業者」と十把一からげにしていますが、東電と吉本興業が出資しているCASTYは、ほとんどがフルオリジナルでがんばっていますよ。でも、フルオリジナルでは、この本数が限界でしょう。